単にFXといってもいろんな国の通貨があり、組み合わせも様々ありますので、どの通貨ペアで取引をしたらいいのか迷っちゃいますよね。
FXで主要7通貨と呼ばれているのが「ドル」「ユーロ」「オーストラリアドル(豪ドル)」「ニュージーランドドル(NZドル)「ポンド」「スイスフラン」「カナダドル」です。この主要7通貨との組み合わせの通貨ペアがやはり人気の通貨ペアとなっています。
高金利通貨として「南アフリカランド」「トルコリラ」も人気の通貨で、低金利の円との組み合わせ「南アフリカランド/円」「トルコリラ/円」の通貨ペアもスワップ派のFXトレーダーに人気の通貨ペアとなっています。
それぞれの通貨の特徴を紹介してみます。
米ドルは言わずと知れた世界の基軸通貨となっており、世界中の貿易や投資の決済に用いられたり、世界各国の外貨準備として利用されるなど中心的な役割を果たしています。
FXにおいても米ドルは人気のある通貨となっています。通貨ペアでいいますとドル/円がやはり人気かつ基本の通貨ペアとなりますね。FX初心者の方にもおすすめですし、上級者の方でもドル円一筋という方もいらっしゃいます。
米ドルを変動要因としては、「雇用統計、ISM製造業景況指数、PPI、CPI、GDPなどの経済指標」「FOMC及び政策金利に関する思惑」「FRB議長の発言」などが主要な要因となります。米国は世界経済の中心ですので経済指標がよければドルは上昇します。金融政策の視点からは、「利上げ」はドル買い、「利下げ」はドル売りで反応するのが一般的です。
ユーロは、フランス・ドイツ・イタリア・スペインなど欧州27カ国が加盟する欧州連合(EU)の中で16カ国が統一通貨として採用している通貨になります。米ドルの信用度が低下する中「第2の基軸通貨」として存在感も増しており、世界各国の外貨準備としても採用されるなどしています。
こうした情勢を受け、FXにおいてもユーロへの注目度が高まっており、取引量も増えています。ユーロ/円をはじめユーロ/ドルが人気の通貨ペアとなっています。
ユーロの変動要因は、ユーロ圏の経済指標や要人発言が主な変動要因となります。特にユーロ圏の中心国であるドイツ、フランス両国の指標が注目されます。ドイツで発表される「ZEW景況感指数」や「IFO景況指数」は特に注目度が高いですね。
米国のFOMCにあたる政策金利決定会合は、「ECB理事会」と呼ばれ毎月実施されています。毎月1回目の会合後に政策金利の発表ならびにECB総裁の定例記者会見が注目材料となりますね。
オーストラリアは、60種類以上の鉱物を産出するなど資源国として有名であるため、オーストラリアドルは資源国通貨として位置づけられています。また、政策金利が先進国の中でも高く金利差の大きさからスワップ金利を狙うFX投資家には絶大な人気を得ています。
オーストラリアドルの変動要因は、資源国通貨としての位置づけから、農作物、貴金属、原油などの商品相場の影響を受けやすくなっています。世界的な資源高騰を受け、また、政策金利の高さもあり非常に注目されている通貨となっています。
また、政策金利を決定するオーストラリアの中央銀行は「RBA(オーストラリア準備銀行)」と呼ばれ、「RBA理事会」も注目の材料となります。
ニュージーランドドルは、自国が農産物や畜産物などの資源を輸出する国であり、オーストラリアドルと並んで資源国通貨と位置付けれています。しかし鉱石物資源が乏しくその面ではオーストラリアとは異なります。また、ニュージーランドの政策金利も高く、スワップ派のFXトレーダーに人気の通貨となっています。
ニュージーランドドルの変動要因としては、最大貿易相手国であるオーストラリアの影響を受けやすくオーストラリアドルと連動した動きを示すことが多い点がポイントですね。このようにオーストラリアドルとの連動性も高く特徴が似ていることからこの2つを合わせて「オセアニア通貨」とひとくくりにする場面もあります。
ニュージーランドの中央銀行は、「RBNZ(ニュージーランド準備銀行)」と呼ばれ、6週間ごとに政策金利の見直しを行っています(年8回)。
ポンドは、かつての「基軸通貨」。戦後はその地位を米ドルへと明け渡してはいるが、首都ロンドンの金融機能は活発であり、ポンド自体は値動きが活発なことから、FXではデイトレーダーに人気の通貨となっています。
通貨ペアとしては、ポンド/円のほか、ポンド/ドル、ポンド/スイスフランなども人気がありますね。
英国の中央銀行は、BOE(イングランド銀行)であり、その政策金利決定委員会「MPC」は「ECB理事会」と並んで注目されるイベントです。
南アフリカランドは、南アフリカの政策金利の高さを背景とした「高金利通貨」、世界一の埋蔵量および生産量を誇る金価格の上昇を背景とした「資源国通貨」としての注目度から、FXでも近年人気急上昇中の通貨となっています。
トルコリラも南アフリカランドと並んで新興国ながら「高金利通貨」としてFXにおいて近年人気上昇中の通貨です。
「VISTA」のうちの1国であり、経済成長が期待されていますが、マイナー通貨であり取引量が少ないため、相場の急変時などはスリッページが拡大することもあり、思わぬ損失が出る可能性がありますので注意が必要ですね。